普通の人の投資と読書@シンガポール

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普通の人の投資の王道 虎の巻17 実践② 逆張りと積立投資

逆張りについて語ってきた実践編②の第5回目です。逆張りについては最終回です。

 

散々、普通の人の投資では、「順張りでなく、逆張りだ!」と言ってきました。

 

「怖い、スケベ心がでる、約束守れない」といった逆張りを阻害する心理はあるけれど、賢いマジョリティーのプロの投資家に勝つには、彼らが混乱しており特有の事情(リスク上限等)で思うように売り買いできない弱点を突いて、恐怖時に買いまくって、興奮時に売り逃げる逆張りで儲けましょう!と、説いてきました。

 

実践編①でインデックス積立投資が王道だ!とか言っておきながら、実践編②では逆張りが王道で一定時期にガンガン買え、売れ!って矛盾しているじゃないか、という声が聞こえてきたので、この点を逆張り投資の最後にお話ししたいと思っています。

 

 結論を先に言います。普通の人の投資の王道では「積み立てと逆張りは矛盾していません!」

 

まず、積み立て投資の核であったポートフォリオという考え方をサラッと復習します↓

primereadingbook.hatenablog.com

 

分散投資でポートフォリオは下記のようになっています。

<王道中の王道ポートフォリオ>

 ①株式      25%

 ②債券      25%

 ③不動産・リート 25%

 ④現金・MMF  25%

 

で、元手100万円で、積み立て投資で月々1万円の積み立て投資を株式5千円、債券5千円として実施して、不景気になると、、、↓ でした。

primereadingbook.hatenablog.com

 

<シナリオC 不景気;株式値下がり>

 ①株式      25万円 + 18万円 -値下がり10万 = 33万円 ;26.4%

 ②債券      25万円 + 18万円 +値上がり 4万 = 47万円 ;37.6%

 ③不動産・リート 25万円      -値下がり  5万 = 20万円 ;16.0%

 ④現金・MMF  25万円                      +変動なし       = 25万円 ;20.0%

 

で、不景気で下落しているポートフォリオの時に現金/MMFを使って下がっている株とリートを買ってください!というのが、実践編①でご紹介したインデックス積み立て投資の「買い時/売り時」でした。

 

そう、これは実は逆張りです。

 

普段は積み立てで買ってほったらかしにして、特に10%以上価格差が出た下落時か、上昇時に、手持ちの現金/MMFを利用して逆張りするのです。なので、「実践編①積み立て投資」と、「実践編②逆張り投資」は表裏一体になっているのです。

 

ここでのミソは、ポートフォリオの中に現金/MMFを25%組み込んでいることです。現金は金利や配当がないのでそれ自体は利益を産まないので、平時には投資効率が悪く(要は稼ぎが悪い金融商品)と感じますが、市場が混乱したときに大活躍するのです。

 

現金も重要な投資商品という意味はここにあります。現金は非常に流動性が高く、(激しいインフレ/デフレでない限り)価値が変動しにくいので機動的に他の商品の売買に充てられるのです。

 

で、市場が10%以上変動するチャンスは実はそんなに多くなく5年間で2回あればいいぐらいです。 でも、これがいつ何のきっかけで起こるかわからないので、普通の人は25%は常に現金を持っておくポートフォリオをお勧めします。投資に慣れてきて市場への感度が高くなったら(危機や過熱をいち早く察知できて売り買いをスムーズにできるようになったら)、現金の比率もう少し10-15%を低く設定してもいいかと思います。

 

まとめます。普通の人の投資の王道では「普段は積み立て、何かあった時に現金を使って逆張り投資」これは表裏一体の投資方法です。

 

実践編②が無事終わりましたので、次回は少し軽い話題です。では! 

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