普通の人の投資の王道 虎の巻28 横道 PBR、β、ROE
前回に続いて投資指標です。
本質投資の際に触れたバリュー投資やグロース投資で出てきた下記の4つ指標についての続きとなります。
- EPS(Earnings Per Share);1株当たりの当期純利益
- PER(Price / Earning Ratio);株価収益率
- PBR (Price / Book Ratio);株価純資産倍率 →本日
- β (ベータ) →本日
- ROE(Returen on equity);自己資本利益率 →本日
おさらいです
指標は英語のまま意味を考える。
EPSはEarnings Per Shareで一株でいくら稼いでいるか。PERは「Price÷Earning」で1利益にいくら支払っているか。
ではPBR
PBRは何を意味するでしょうか?
Price Book-value Ratioは、1株当たりの「株価÷純資産」です。
今、会社が解散したときに残る資産と株価の関係を表しています。
1倍以下であれば、「その会社を解散して株主で資産を分けたら儲けが出ます」ので、お買い得(底値)の判断基準となります。
では、β (ベータ)?
βはベータです。何の略でもないのであれですが、、、
野村先生に登場してもらいます。
個別証券(あるいはポートフォリオ)の収益が証券市場全体の動きに対してどの程度敏感に反応して変動するかを示す数値で、現代ポートフォリオ理論でよく用いられる。
β=個別証券のリターン÷市場全体のリターン
さすが、硬派です。もう少し、噛み砕きますね。個別の株(或いは特定の投信)と市場平均の変動率の関係を表しています。例えば、個別株Aと日経平均(市場平均)の関係で、日経が1年間で10%上昇したときに、株Aが20%上昇していればベータは2.0です。日経が1年間で10%上昇したときに、株Aが-10%減少していればベータは-1.0です。
ということで、個別株が市場平均に対してどれくらい上がるか、下がるかの幅と性質をベータは示しています。
なぜ、βを見るのか?
ポートフォリオを組むときに、市場が好況/不況により敏感に反応するのか、市場と逆の動きをするのかを見極める意味でこのβは非常に便利だからです。
最後にROE!
Returen on equityです。「利益on資本」で「利益÷資本」。つまり、「自己資本1単価あたりで利益をどれだけ稼げていますか?」という事です。
この比率が高ければ高いほど、その会社は今ある資本で効率的に稼げている(投資効率が良い)ことになります。
簡単な例です。
企業A;自己資本100万円、純利益10万円;ROE 10%
企業B;自己資本500万円、純利益20万円;ROE 4%
利益だけ見ると企業Bの方がいいですが、投下している資本に対しての稼ぎ(ROE)は企業Aの方がいいです。なので、企業Aの方が効率的な稼ぎ方をしているという事ができます。
これらの指標が読めるようになると、投資の判断の幅が広がります。あと、新聞を読んでてもよく出てきますので、理解を深めながら記事を読むことができます。