普通の人の投資と読書@シンガポール

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普通の人の投資の王道 虎の巻30  テーマ株ってどうよ?

投資の思想に行く前にだいぶ、ヨモヤマ話が続いています。ご容赦ください。

 

まだヨモヤマ話でテーマ株です。

 

テーマ株って何?

 

流行りのテーマの株式に投資するスタイルです。

 

ドットコムバブル時代はIT関連、中国の台頭を筆頭にした新興国(BRICs)関連、そして今のAI/G5といった事業を持つ企業へ投資する。これがテーマ株です。

 

最近の流行はコロナ禍による、巣ごもり、オンラインコミュニケーション、E-commerce関連の株式になります。

 

どうですかね?

正直に言うと、私はほとんど手を出したことがないのがテーマ株です。

 

やってもいないのに、どうのこうの語る資格はないのを承知の上で少しの失敗談とヨモヤマ話をしたいと思います。

 

結論を言うと、「普通の投資家は成功していなさそう」です。

 

テーマ株はグロース投資の変形ととらえています。その時々で、成長しそうな企業群(産業・地域)をテーマで絞って投資するスタイルと理解をしています。 

 

「テーマ」はもちろん時代の寵児的な要素もある一方で、ゴールドマンサックスといった金融/コンサル大手が「これからの時代は○○」と銘打って人工的に作っている部分もあります。ちなみに、「BRICs」はまさにゴールドマンサックス作の造語。

 

どうなるかというと、、、

テーマ株の多くが、一時的なブームで終わって成長(=株価上昇)の果実を得られていないのが個人投資家の実態と思っています。

 

テーマが作られて流布されたころには、時すでに遅しで、その成長ストーリーが株価に織り込まれており、普通の人(投資家)は乗り遅れています。

 

プロはここら辺の感度が非常に高いので「1を聞いて10を知る」で、「コロナと聞いてすぐにワクチン-医療品-巣ごもり銘柄を買う」という投資行動が身についています。まるで、梅干を食べる前に、見ただけでよだれが垂れるような条件反射です。

 

この条件反射が常に正しいかどうかは別として、やはりプロと普通の人ではスピードが違います。

 

また、中長期では確かに、そのテーマの企業群が他よりも成長はしているのですが、すでに成長期待で株価が高くなりすぎており、3年後に売上や利益が成長しても株価が上がらないことはよくあります(将来の利益が見込まれた価格形成になっているので)。

 

失敗を踏まえて、結論としては、

私が過去、唯一手を出したのがBRICsのテーマ株で「ブラジル」です。リーマンショック後の2010年の頭に物色していた際に「新興国はまだまだ伸びる」というストーリーは魅力的で現実味がありました。

 

そこで、国土、人口、産業を踏まえてブラジルを選択しました(安易ですが、09年に2016年のオリンピックが決まったので、インフラも整い経済が伸びるだろうと)。

 

2010年頭から1年、3年、5年とほったらかしにして、待てど暮らせど株価上がらず。むしろ16年頭が底でした(笑。買った時と価格トントンになった17年に、見切りをつけて損益ほぼゼロで売却。。。その結果は下記の通り。

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ボベスパ

私の先見の明と保持するグリップの足りなさを、今更ながら嘆いています。

 

上記のテーマ株の関連の学びとして考えると、BRICsでテーマ付けされて(2003年頃から)、オリンピックが決まった時点(09年)で、成長期待がある程度織り込まれてしまっていたと思います。

 

逆に、オリンピックの呪縛(期待)が解けた後に、世界的な金融緩和や米経済を背景とした好景気に後押し受けながら、ブラジル経済が成長してボベスパは見事、2020年に最高値をつけました。

 

で、結論としては「やはり、はやりには乗れません」。「はやりが終わった後にこそ、そのテーマの真価(成長の底力)が見えてきます」

 

コロナ銘柄達も、今でなく3~5年後ぐらいに底力からを再評価して、本当に成長するモノにだけ長期投資するのがいいのかなぁと思います。