普通の人の投資と読書@シンガポール

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普通の人の投資の王道 虎の巻19 実践③ 本質投資

これから、実践編の締めです。

 

実践編①分散投資

実践編②逆張り投資

実践編③本質投資  →今日からここです。

 

実践編①「分散投資」を復習する人はどうぞ ↓

primereadingbook.hatenablog.com

 

実践編②「逆張り投資」ってなんだっけなぁという方もどうぞ ↓

primereadingbook.hatenablog.com

 

本質投資は少しレベルが高い上級編?

それでは、万全の状態で「本質投資」です。

 

先に言いますと、本質投資が一番わけわかりません(笑

というか、一番わかりにくいと思います。なぜななら、これは私が作った造語/投資スタイルだからです。

 

分散投資も、逆張り投資も一般的にある概念を、普通の人が投資をする上で使いやすいようにアレンジして、「普通の人の投資の王道」版として紹介しています。なので、Google先生で調べれば一般的な概念は出てくるので自分で調べて理解を深めることもできます。 一方で、この「本質投資」はググっても出てきません。なので、より丁寧にいきたいと思います。

 

そして、本質投資が一番難しいです。分散投資が初級、逆張りが中級とすると本質投資が上級です。なぜなら、各国の経済や為替、企業の財務的な知識や競争環境について自ら調べて理解する必要があるからです。分散と逆張りは深い分析は必要としません。一方で本質投資には、そこそこしっかりと分析する必要があります。

 

要は本質投資とは何か? 

まず、結論から「本質投資とは、本質的に優れたモノ(投資商品)に投資するスタイル」です。で、本質的に優れたモノが何か?という議論になりますが、ここを深堀るために、あえて回り道をしながら説明します。先に外堀と内堀を固めて近づいた方が本丸の姿が鮮明にわかるからです。

 

バリュー投資とバリュエーション

まず、外堀からです。一般の概念である「バリュー投資」です。日興先生の説明 ↓

https://www.smbcnikko.co.jp/terms/japan/ha/J0369.html

現在の株価がその企業の利益水準や資産価値などから判断して割安にあると考えられる銘柄を買い付ける手法です。多くの場合、株式の個別銘柄の代表的な投資尺度であるPER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)などを用いて判断し、これらの数値の低い銘柄を買い付けます。

 

多くの金融商品の価格は常に変動します。どの「価格」がその「価値」を適正に表しているのかというのは、ほぼ永遠のテーマです。価格とはその時の値段。価値とはそのモノが持っている意味・効用・お役立ち度です。

 

なんか、投資の話が少し哲学的になってきましたが、大切なとこです。具体例を用います。先日行ったマリーナベイサンズでは、ルイヴィトンの財布が50万円で売っています。この時の価格は一目瞭然、50万円です。では、価値は??、これは実は人によって違います。私にとってルイヴィトンの財布も、財布の1つに過ぎないので財布といえばまぁその効用(お金を安全に入れておく)からすると1万円ぐらいで十分です。でも、ブランド好きな女性からすると、ルイヴィトンというブランド「価値」が付きます。更に、ショッピング好きな人からするとマリーナベイサンズで購入したというストーリー/ステータスの「価値」もあるかもしれません。なので、これは60万円、或いはお金で表せない満足度があるから、50万円出して購入するのです。そう、価格と価値は必ずしも一致しません。しかも、人によって、見方によって、場合によって価値は大きく変わります。

 

投資の話に戻します。株式投資の例を用います。ある鉄道会社の株価が今50ドル。この企業の発行株数は1億、時価総額が50億ドル、今期の売上が10億ドル、利益が1億ドル、配当は1ドル、純資産20億ドル。この企業この1株の「価値」はいくらですか?

 

はい、答えはありません。あなたが鉄道事業が今後伸びると思っていたら、1株の価値は50ドル以上かもしれません。或いは、逆に鉄道は斜陽産業で、将来が暗いと思ったあなたには、1株の価値は50ドル以下と見なすかもしれません。

 

 で、この企業価値を見出す方法や評価をすることをバリュエーションといいます。

久々の野村先生です ↓

https://www.nomura.co.jp/terms/japan/ha/A01974.html

 

 そして、この方法は色々な方法や視点があり、絶対の方法はありません。興味のある方は、株式投資の物差しとしてよく使われるPER、PBR、配当利回りの3つは知っておいて損はないです。ここで説明すると長くなるので割愛します(いつか、どこかで説明します)

 

「バリュー投資」へ話を戻します。バリュー投資とは、「今の価格が本来あるべき価値より割安である金融商品へ投資するスタイル」です。市場では、価格は様々な要因で日々変動しますので、本来あるべき価値を下回ったお買い得の時に買うってことです。ただ、この「本来あるべき価値」に一定の尺度はなく、ここに個人の見方や意志が大きく影響します。なので、「バリュー投資」といっても、人によって投資判断や投資スタイルはけっこうまちまちです。

 

今後、「本質投資」を理解いただくうえで、大切なことは下記3点です。

 ①  価値と価格の違い

 ②「価値」を見出す方法や尺度に絶対はない

 ③「本来あるべき価値」って見方、人、場合によって違う

 

では、次は 「バリュー投資」が外堀なら、内堀となる「グロース投資」です。

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