普通の人の投資と読書@シンガポール

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普通の人の投資の王道 虎の巻21 実践③ 本質投資 ビジネスモデル

「バリュー投資」と「グロース投資」」を話して、外堀と内堀を埋めたので本丸の「本質投資」です。

 

本質投資は、「本質的に優れたモノに」に投資するというスタンスです。

 

で、お気づきのように、「本質的に優れたモノ」を表す共通の指標はないのでここが大きなポイントになります。また、バリュー投資のように「割安」といった指標でなく、グロース投資のように「成長」でなく、「本質的に優れたモノ」の指標って何だとなるともいますか?

 

「本質的に優れたモノ」の私なりの指標/答えは下記の3つです。

 ①ビジネスモデルとその持続性

 ②ファンダメンタルズ

 ③中長期の値動き

 

まず、今回は ビジネスモデルからです。一言でいえば、ビジネスモデルとは「どうやって価値を社会(顧客)に提供して、どうやってお金を稼ぐか」です。あらゆる経済主体はこのビジネスモデルをもっています。近年で有名なのは「アマゾン」のビジネスモデルです。アマゾンは「E-comerce本屋」のビジネスモデルからスタートしています。従来の書店は置ける本の数は限られており、めったに売れない本は店頭に置けませんでした。E-comerceでは在庫の制限がない(田舎の倉庫になんでも置ける)のでこういった書店で扱えない本で売り上げを伸ばしていきました(ロングテール;1種類で売れる量は少ないけど、集めれば長ーいしっぽのように大きな売り上げになるという考え/ビジネスモデル)。また、本はすべてISBN(International Standard Book Numbe)といった管理番号があるので電子商取引で検索や取り扱いで有利といった点もビジネスモデルに織り込まれていました。

 

まぁ、アマゾンのビジネスモデルをここで絶賛してもしょうがないのでここらへんで辞めますが、その後、商品/サービス(ほぼすべての商品/アマゾンプライム/AWSS等)を拡大して、中長期的に持続可能な強固のビジネスモデルを築きあげています。

 

このように「本質的に優れたモノ」としてビジネスモデルが重要になってきます。なぜなら、これが中長期での価値/利益の源泉だからです。バリュー投資、グロース投資の指標で私が不十分と感じるのは、おおむね今期か来期の利益見込みしか考慮していないことです。正確にはそれ以上は定量的になっていないので考慮しずらいという事情がもちろんあります。ただい、ビジネスモデルの優劣が中長期での利益を産む源泉なので、これを真剣に見極めて指標にしない手はないです。 *グロース投資は「成長性」を成長ストーリーでとらえる側面ももちろんありますが、、、一般的にはテーマ銘柄やその時のトピックといった表層で「グロース」を捉えており、あまりビジネスモデルの本質に迫っていないことが多いです。

 

で、なおかつ、自分の頭でそのビジネスモデルが分かっていることが非常に重要です。何となく儲かっているでなく、他と違い独自性のある商品/サービス/価値が提供できているから儲かっているというビジネス/仕組みそのものへの理解が必要です。で、誰かが言っていることでなく、自分の頭で腹に落ちるまで理解する。

 

永遠に有効なビジネスモデルはありません。アマゾンだろうと、アップルだろうと、トヨタだろうとどっかで今は競争優位な彼らのビジネスモデルは崩れます。でも、その時に、自分の頭でビジネスモデルを理解していると、「あ、今のアマゾンのビジネスが通じなくなる」と大勢の人よりも早く理解できるので危機をもろにくらうことが少なくなります。

 

一方で、例えばサブプライムのように「何かよくわかんないけど、高利回りで格付けもわるくない」ので儲かるビジネスへ投資していると、なぜダメかも、いつダメになるのかもわからずに、もろに危機をくらってお陀仏です。

 

バフェット先生の一言

「Risk comes from not knowing what you're doing」

普通の人の投資の王道の意訳では、

「ビジネスモデルが分からないものに投資しない。どんなビジネスモデルに投資しているかが分かっていない時にリスクがやってきます」

 

最後に。。。これは個別の企業の話だけでなはいです。インデックス投資する際に日経なのか、ナスダックなのか、S&P500なのか、FTSEなのか、STIなのか、これは各国の市場/企業群がどういったビジネスモデル(お金を稼ぐ方法)を確立して、どういう競争環境ならそれが持続的なのかどうか、は一度考える余地があります。日本よりアメリカ、イギリスよりシンガポールがビジネスモデルとして優位だと感じたら、分散積み立てで購入するインデックスを変えればいいのです。

 

では、次は「ファンダメンタルズ」です。

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