普通の人の投資と読書@シンガポール

普通の人(@シンガポール)が投資と読書を気ままに綴る

普通の人の投資の王道 虎の巻33  投資という資源分配

今回は投資の思想 第2回目です。

 

1.投資のもともとの意義;「応援すること」/「成長を助けること」

2.投資の資源分配   ;「資源の最適分配」     →今日はココ

3.投資の最終ゴール  ;「Win-Winの関係を築くこと」

 

前回の復習ですが、

「投資」という行為は、根源的には「何かに資源を費やして成長させてリターンを得るために行う」行為でした。自分の資産で、金融商品を買うことは「その金融商品の裏にあるモノ・コトへお金を出すことで成長を促している」のです。

 

もう少しこれを発展させると、、

普通のイチ投資家である蟻の視点からみると、投資は「資産形成のリーターン」を得るための行為です。これは一義的には決して間違っていません。前回考えたように社会的な側面を見れば、あなたの思想をもとにして、何かを応援して成長を促していることになります。そして、この投資が、100人、1000人、1万人、1億人と増えてくると、最終的にはそれぞれの思想をもとに莫大な資産を投じていることになります。このお金の流れを、全体的な鳥の目で見ると、投資というのは金融市場で「リソース(お金)の分配」 していることになります。

 

市場での資源の最適分配 

一般的に自由に誰もが参加できる市場において、人々が儲かるモノ・成長するモノを探し出して適正と思われる価格で取引されることで、必要なモノ・コトへ資源(お金)が投資されて、最適に分配されて、経済発展に寄与していると考えられています。いわゆる市場原理というやつです。いつでも、市場が万能でないので一定のルール、政府や市場の番人の介入が時として必要なのですが。。。

 

私はこの専門家でも何でもないので、個人的な感想程度しか持ち得ていないですが、金融市場は中長期的には比較的リーゾナブルに動いており、最適分配が実現しているのではと思っています。但し、短期的には投機や思惑が入り混じっているのでそこまで信用していません。

 

難しく考えなくてもいいのかも

で、何が言いたいかと言いうと、なんか聖人君主みたいに「○○が正しい、これに投資せよ」なんて考えなくても、みんなが中長期で成長すると考えるモノへ投資すれば、結果として自然に市場で資源が最適分配されるのだと思います。

 

なので、普通の投資家が難しく考える必要はないですし、考えなくていいのだと思います。

 

ただ、「投資」が何やら錬金術や山師のように怪しげな金儲けでなく、経済や社会の発展のために、最適な資源分配に一役買っている認識を持っていいのだと思います(特に中長期での投資をしているのであれば)。

 

難しい大義名分を持ったり、何やら誇り高く投資をする必要は全くないです。中長期で成長するモノへ投資することが、結果として経済や社会に貢献していると思って投資していると少し「いい気分」で投資の王道である「ほったらかし投資」ができるのではないかと考えています。

読書 マーケティング 「ジョブ理論」 

今日も、読書感想です。

 

テーマはジョブ理論。マーケティングお勉強の一環です。

 

読んだのは下記。

www.amazon.co.jp

 

この本を1文で要約すると「顧客が持っている片づけたいコト(ジョブ)をしっかり理解して、それを解決する商品を提供しましょう」です。3つに分けて本の内容を整理します。

 

1.顧客は片づけたいコト(ジョブ)を解決するために商品を雇用(購入)する

「人が何かを買うのは、何か片づけたいコトがあるから」というのがこの理論の基本概念です。例えば、バナナシェークを買うのは、ドライブ中の手持無沙汰を解消したい、小腹がすくのを抑えたいから。手がべとべとになるスナックや両手を使うバナナなんてものではダメ。コーヒーだとお腹が満たされない。だから、バナナシェークが一番、朝の通勤で1時間以上ドライブする顧客のジョブを片づけられる、と理論が展開されます。

 

2.プロダクトでなく、プログレス(進歩)を求めている

人は別に何かの商品(モノ)が欲しいわけでなくて、何か成し遂げたいコト(苦心、障害、間に合わせの解決)を求めていると著者は考えています。なので、時にはメーカーの思いもよらない使われ方で商品がジョブ解決のために使われていることもある。例えば重曹。もともとはお菓子作りで売っていたのに、メーカーの意図していなかった掃除というジョブ解決で使われて、大ヒットした。

 

3.顧客のストーリーつくる

顧客が体験するであろう、具体的なジョブ解決のストーリーを思い描くこと。購入に至るまでの時系列の心理的、社会的な状況の中で、顧客が経験するであろう心理的な障害、葛藤や達成の喜びなどをイメージすることで、その商品・サービスが「どんなジョブ」をよく解決できるかを明確にする。或いは、どんな商品・サービスならジョブを解決できるかを考える。このストーリーの発見こそ、マケターがやるべき仕事である。

 

ということで、本にはもっといろいろな内容ありますが、要点ををまとめました。

 

マーケティングとは何か?という視点から関連書籍を読んできますが、クレイトン・クリステンセン氏がここで語るのは、「ジョブが何かを見極めるコトこそ、マーケティングの本質である」ということです。

 

ジョブというのが、いわゆる「ニーズ」とは少し定義が違うようです。ニーズは「顧客が明確にイメージ出来ていて求めているもの」なのに対して、「ジョブ」は「心理的・社会的な背景の中で顧客に生じている困りごと」のようです。

 

顧客の購買動向を数値で分析して追うよりも、顧客体験を深堀することでそのジョブを見つけ出す方が「商品・サービス」の価値を発見することができるというのが、ジョブ理論の背骨になっている思います。いってしまえば、よく言われる「顧客の立場になって考えましょう」というやつですね。ただ、クレイトン・クリステンセン氏の理論はこの先に行っていて、「今まで見えてこなかった価値」を見つけることに焦点を当てています。そして、「無消費」や「出来れば避けたいコト」といった隠れているジョブにも切り込んでいます。

 

翻って、自分の商売で「なぜ私の商品を顧客が雇用しているか」、2時間ぐらい悩みましたが、答えが見つからず。。。なんでだろうー。品質、デリバリー、価格、サービスとかいろいろな条件がありますが、どれか一つが決め手になっているというよりも、複合的な要因で顧客のジョブを満たしているように思います。

 

で、そもそも顧客のジョブは「面倒なことはしたくない」「遅延とかのリスクは避けたい」「マニアックな商品だから高くなければ、そこそこの品質ならまぁお任せでいいか」といったこと。どちらかというと、面倒なことを回避してあげることが、顧客が私の商品を雇用している理由だろうなぁ。

 

そうなると、やっぱり「そこそこのお値段で、面倒は何でも引き受けます。もう、心配しないでね」 というポジショニングでやっていくのがいんだろうなぁと思う今日この頃。

 

毎度のグタグタになってしまいました。。。では。

読書 セルフコントロール 「感情的にならない気持ちの整理術」 

今日は、久々の読書感想です。

 

テーマは、ズバリ「感情的にならない」ための本。セルフコントロールです。

 

読んだのは下記です。

books.google.com.sg

 

1文で要約すると「感情的にならないための方法論が具体的に書かれているノウハウ本」です。簡単に3つに分けて本の内容を整理します。

 

1.自分の性格の偏りを自覚する

感情的になるのは自分と他人との間に性格の偏りがあるからです。時間にうるさい人は、他の人から見ると大したことない1分の遅刻でもイライラしてしまいます。自分が何に対してこだわりを持ってたり、怒りを感じやすいかを自覚していると、イライラ(感情)を予めコントロールしやすいです。

 

2.自分の考えを絶対視しない。他の可能性も常に認める

人は多かれ少なかれ自分が正しいと考えがちです。そのため、自分が正しいことを言っているのに何で他人が分からないのかと、感情的になってしまうことがよくあります。冷静に視点を引いてみると自分が常に正しいわけではありません。他の可能性があることもよくあります。怒りを感じる前に、他の人の考えや可能性を少し冷静に見てみると冷静に物事に対処できます。

 

3.結果を重視する(ヒトとコトを分ける)

感情的になってより悪い結果を得ることがよくあります。結果として何を得られるかを冷静に考えると見えてくることがあります。正しいコトとわかっていても、嫌いなヒトだと拒絶してしまって、結果が得られないことも多々。感情でなく、損得で判断するべき時も必要です。

 

ということで、本にはもっといろいろなノウハウがあったのですが、ひとまず3つ重要と思ったことをまとめました。最近の自身の例と合わせて少し語ります。

 

最近、昔に比べて短気になったと感じた今日この頃。年を取るとその経験ゆえに「自分が正しい」と思ってしまうことが多いのが原因だと考えています。中堅-ベテランの罠でないです、これは。10年以上の経験があると先が少し見通せるがために、若手がやっていることがのろまに見えてしまいます。ここから、イライラや感情的な反応をしてしまっていたのだと。

 

また、脳の構造上、本能と感情と強く結びついていて、思考と論理は二の次です。これは原始の世界では、ライオンを前にしてゆっくり論理的な思考をしていると生き残れないので、本能的に恐怖という感情を掻き立ててすぐに行動に移すという生存の原理が働いています。

 

なので、現代の社会(というより、会社村)でも、本能的に嫌いなヒト・コトへ出会うと、論理的な思考でなく、拒絶・否定という結論へ直線的に結びつける人が多いです。はい、私です。。。そのため普段から、感情的な反射のシステムでなく、時間をかけて思考する論理のシステムを使うように意図的に訓練する必要ありです。具体的には一呼吸、深呼吸ですかね。イライラっとした本能的な反射を実感したら、すかさず深呼吸して「あ、イライラしているわ、自分」と客観視して、論理的な思考へ切り替える。こうやって使う脳の中で使うシステムを入れ替えていきましょう。

 

最後は「心身はつながっている」という点です。体の状態が良くないと心の状態も悪くなります。寝不足であれば、イライラして感情的になりやすくなります。体を健康に保つことで心も安定させるのはやはり王道です。あと、よく言われるように「ニコニコしていれば心も明るくなる」方式で、体が心を支配している部分は馬鹿にできません。

 

よもやまで、ツレヅレ文になってしまいました。。。

何とか、まとめると「自分の性質・性格をよく知って、年食っても謙虚に他人や他の可能性を受け入れる心構えを持ち、イラっとしたらゆっくり呼吸して好嫌でなく損得で考える。そして、体の健康をたもちましょ」というのが、感情的にならない秘訣ですかね。

普通の人の投資の王道 虎の巻32  投資の意義

前回から、最終章として「投資の思想」について語ってきました。

 

前回の終わりに触れた投資の意義を深堀したいと思います。

 

1.投資のもともとの意義;「応援すること」/「成長を助けること」→今日もココ

2.投資の資源分配   ;「資源の最適分配」

3.投資の最終ゴール  ;「Win-Winの関係を築くこと」

 

投資の意味は?

「投資」という行為は、根源的には「何かに資源を費やして成長させてリターンを得るために行う」行為です。「何を」成長させるかという社会的な意味を少し考えたいと思います。

 

自分の資産で、その金融商品を買うことは実は「その金融商品の裏にあるモノ・コトへお金を出すことで成長を促している」のです。

 

分かりやすい例は、株式投資です。地域社会や環境に配慮した経営をしている飲料会社Aと、とにかく儲かるのが第一で従業員を酷使して環境破壊もいとわない飲料会社Bの2つがあったとします。業績という点では会社Aに比べて、利益率や売上の伸び率は会社Bの方がよく、金融商品としては会社Bの株を買った方がリターンは良さそうです。なので、資産形成という意味で会社Bへ投資するのは普通の行為です。

 

ただ、投資の社会的な意味から考えると、あなたは会社Aよりも会社Bの成長を促すように、自分の資産を分配していることになります。これあなたの思想や信念にフィットしていますか?というになります。また、本当に従業員を酷使している会社Bが中長期的に成長すると思いますか?という問いになります。

 

投資することの社会的な意義としては、その会社自体を「応援して成長を助けている」のです。

 

中長期だからバランスを取れる「正しさ」と成長・リーターン

何度も同じことを言っていますが、普通の人の資産形成の為の投資は中長期のスパンで行えます。

 

短期的なリターンを意識・期待して投資すると上記の例だと会社Bへ投資せざるを得ない状況も出てきます。でも、中長期であれば、最終的に生き残り成長するのは従業員、地域社会、環境に配慮した会社となると考えれば会社Aへ投資できます。

 

また、このように従業員、社会、地域、環境に配慮する企業へ投資する(いわゆるESG投資*)が中長期でリターンが安定して高いと最近は考えられています。この理論的な説明やデータは色々と研究されていますので、専門家の方々に譲るとして感覚的には理解できるような気がします。

 

*ESG投資; 環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)要素も考慮した投資のことを指します。ESG投資(METI/経済産業省)

 

なので、「普通の投資家」としては、腰を据えて長期的に「正しい」ことをしているモノ・コトへ投資するのがよいのではないかと私は考えています。これはあくまで個人的な信念・思想です。「何が正しいか」「何に重きを置くか」は人それぞれです。環境を重視する人もいれば、従業員の幸せやガバナンスを大切にする人もいると思います。これが、まさに「投資の思想」です。

 

まとめると

「投資」することは、「その金融商品の裏にあるモノ・コトへお金を供給ことで成長を促して」います。中長期の「普通の人の投資の王道」であれば、各人が「正しい」と信じるモノ・コトを応援すべく投資するのがいいのではないかと思っています。「何が正しいか」が、あなたの投資の思想の中心になります。

普通の人の投資の王道 虎の巻31  投資思想

今回から、「投資の思想」についてです。

ついに?、高尚な(?)話になります笑

 

 基本商品、投資の理論、投資の実践と買いを重ねてきて今回が「普通の人の投資の王道」最後の章(?)です。

 

思想って言われても。。。

思想とは哲学的で、大風呂敷を広げました。はい。

 

なぜ投資でわざわざ大上段に思想という話をするかというと、投資は最後は信念や思想に近いところがあると考えているからです。

 

投資は、すごく賢い人々が何百年と研究してきた理論や考え方が多くあります。ただし、どの投資理論が正解かというものは存在していないです。なので、最後は信念や思想が投資のスタイルを決める最後の決め手になります。

 

信念って言われても、、、

普通の投資家なのに、いきなり思想とか信念といわれても、、、となると思います。なので、もう少し噛み砕いてベーシックなところから、下記の3つのステップで展開していきたいと思います。

 

1.投資のもともとの意義;「応援すること」/「成長を助けること」

2.投資の資源分配   ;「資源の最適分配」

3.投資の最終ゴール  ;「Win-Winの関係を築くこと」

 

まずは、投資のそもそもの意義

今更ですが、あなたにとって「投資って何ですか?」 

 

お金儲け、老後の資産形成、趣味の一つ、面倒だけどやらなきゃ損しそうなこと等々色々な意味が各人にあると思います。

 

普通の人投資の王道では、一義的には「中長期の資産形成」として位置付けてきました。自分の資産として投資して、その果実を得る。これはすごい重要です。まずは自分の利。

 

でも、自分に対する意味・意義だけでなく、社会に対する意味も投資にはあります。というのが今回の「思想」につながっていきます。

  

社会に対する投資の意味・意義

「投資」という行為は、根源的には「何かに資源を費やして成長させてリターンを得るために行う」行為です。

 

自分に投資といって、スポーツジムに行ったり、英語を勉強したり、これは端的に自分を成長させて、将来の健康や自分のキャリア形成でリターンのです。

 

資産を金融商品に投資するのも同じです。今までは「リターン」に重きをおいて、どうすればリターンが中長期で安定して得られるかという考え方や実践方法を語ってきました。

 

次回から、「リターン」でなく「何を成長させたいか」という社会的な意味を少し深く考えたいと思っています。

primereadingbook.hatenablog.com

普通の人の投資の王道 虎の巻30  テーマ株ってどうよ?

投資の思想に行く前にだいぶ、ヨモヤマ話が続いています。ご容赦ください。

 

まだヨモヤマ話でテーマ株です。

 

テーマ株って何?

 

流行りのテーマの株式に投資するスタイルです。

 

ドットコムバブル時代はIT関連、中国の台頭を筆頭にした新興国(BRICs)関連、そして今のAI/G5といった事業を持つ企業へ投資する。これがテーマ株です。

 

最近の流行はコロナ禍による、巣ごもり、オンラインコミュニケーション、E-commerce関連の株式になります。

 

どうですかね?

正直に言うと、私はほとんど手を出したことがないのがテーマ株です。

 

やってもいないのに、どうのこうの語る資格はないのを承知の上で少しの失敗談とヨモヤマ話をしたいと思います。

 

結論を言うと、「普通の投資家は成功していなさそう」です。

 

テーマ株はグロース投資の変形ととらえています。その時々で、成長しそうな企業群(産業・地域)をテーマで絞って投資するスタイルと理解をしています。 

 

「テーマ」はもちろん時代の寵児的な要素もある一方で、ゴールドマンサックスといった金融/コンサル大手が「これからの時代は○○」と銘打って人工的に作っている部分もあります。ちなみに、「BRICs」はまさにゴールドマンサックス作の造語。

 

どうなるかというと、、、

テーマ株の多くが、一時的なブームで終わって成長(=株価上昇)の果実を得られていないのが個人投資家の実態と思っています。

 

テーマが作られて流布されたころには、時すでに遅しで、その成長ストーリーが株価に織り込まれており、普通の人(投資家)は乗り遅れています。

 

プロはここら辺の感度が非常に高いので「1を聞いて10を知る」で、「コロナと聞いてすぐにワクチン-医療品-巣ごもり銘柄を買う」という投資行動が身についています。まるで、梅干を食べる前に、見ただけでよだれが垂れるような条件反射です。

 

この条件反射が常に正しいかどうかは別として、やはりプロと普通の人ではスピードが違います。

 

また、中長期では確かに、そのテーマの企業群が他よりも成長はしているのですが、すでに成長期待で株価が高くなりすぎており、3年後に売上や利益が成長しても株価が上がらないことはよくあります(将来の利益が見込まれた価格形成になっているので)。

 

失敗を踏まえて、結論としては、

私が過去、唯一手を出したのがBRICsのテーマ株で「ブラジル」です。リーマンショック後の2010年の頭に物色していた際に「新興国はまだまだ伸びる」というストーリーは魅力的で現実味がありました。

 

そこで、国土、人口、産業を踏まえてブラジルを選択しました(安易ですが、09年に2016年のオリンピックが決まったので、インフラも整い経済が伸びるだろうと)。

 

2010年頭から1年、3年、5年とほったらかしにして、待てど暮らせど株価上がらず。むしろ16年頭が底でした(笑。買った時と価格トントンになった17年に、見切りをつけて損益ほぼゼロで売却。。。その結果は下記の通り。

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ボベスパ

私の先見の明と保持するグリップの足りなさを、今更ながら嘆いています。

 

上記のテーマ株の関連の学びとして考えると、BRICsでテーマ付けされて(2003年頃から)、オリンピックが決まった時点(09年)で、成長期待がある程度織り込まれてしまっていたと思います。

 

逆に、オリンピックの呪縛(期待)が解けた後に、世界的な金融緩和や米経済を背景とした好景気に後押し受けながら、ブラジル経済が成長してボベスパは見事、2020年に最高値をつけました。

 

で、結論としては「やはり、はやりには乗れません」。「はやりが終わった後にこそ、そのテーマの真価(成長の底力)が見えてきます」

 

コロナ銘柄達も、今でなく3~5年後ぐらいに底力からを再評価して、本当に成長するモノにだけ長期投資するのがいいのかなぁと思います。

普通の人の投資の王道 虎の巻29  普通の人の金融資産

普通の人の投資王道と称して、だいぶ長ーく語ってきました。

 

で、ふと、そういえばそもそも普通の人(この場合、平均的な人)がどれくらい、どのように金融資産へ投資しているか?って考えたことありませんでした。

 

いくつかのソースで日本人の平均金融資産を調べてみました。

 

金融資産

どんな金融資産をどれくらい保有している?|公益財団法人 生命保険文化センター

 

資金循環日欧米比較

https://www.boj.or.jp/statistics/sj/sjhiq.pdf

 

みずほ信託不動産マーケットレポート

http://www.tmri.co.jp/report_market/pdf/market_report1311.pdf

 

金融資産(除く不動産)としては2000兆円。世帯平均で1100万円。

内訳は現金52%、保険30%、株式/投信/債券15%、他3%

 

この金融資産に不動産資産を入れると、世帯平均で3500万円。

内訳は土地資産2000万円、建物資産500万円、金融資産1000万円。

土地資産57%、建物資産14%、金融資産29%(内、現金14%、保険9%、他5%)。

 

王道のポートフォリオと比べると、、、

この結果を、おすすめのポートフォリオと比較すると下記のとおりです。

 王道ポートフォリオ;株式25%、債券25%、リート25%、現金25%

 日本人平均資産  ;不動産71%、現金14%、保険9%、他(株式/債券等)5%

 

日本人がいかに不動産という資産に偏っているかよく分かります。平気で数千万のローン を組んで、不動産を買っているので、まぁこのようになります。

 

不動産は実用的に「住む」という機能があるので購入することを否定しませんが、資産形成をしていく上で、「今、本当に住宅を借金をしてまで購入する必要があるか」はよく考えた方が賢明です。

 

保険、、、資産の9%

不動産/現金に次いで普通の人が投資しているのが保険です。保険も医療/終身/学資など、多様な種類があり、どれも万が一の「保険」という機能があるので毎月数万円を保険へ投資している、というのが実態と思います。

 

社会人になると、定期的に何らかのルートで営業がくるので、「老後や万が一を考えると保険に入っておくか」と特に能動的に動かなくても保険へ投資する仕組みが日本では出来上がっています。

 

中長期で資産形成をしていく上で、本当に保険に厚く投資するのが得でしょうか?

 

日本の保険の利回りは非常に低いです(終身保険でおよそ0.25-0.5%)。日本が超低金利社会に入っていますので金融資産としての利回りはほぼ期待できません。

 

この状況下で、金融商品としての魅力は日本の保険にはありません。。。保険の実際的な機能(万が一の際に支払いがある)を目的としているのであれば掛け捨て型で支払いを最低限に抑えた方が賢明です。

 

 

その他(株式/債券等)が資産の5%は低すぎるような、、、

マイホームのために実物不動産へ借金して投資。

営業にきた保険業者に言われるまま保険へ投資。

あとは、万が一の現金預金を銀行へ預ける(投資)。

結果、まともに株式/債券へ投資するお金が残っていないのが今の普通の人の投資状況と思います。

 

「貯蓄から投資へ」みたいなスローガンをもって、「何でもかんでも株式や債券へ投資するべき」というつもりは全くないです。

 

実物の不動産よりリスクを分散できて低くできる不動産投資はリートです。

 

保険に比べて、リスクはありますが、投資効率がいい(金融商品が値上がりして、利回りも高い)のは株式/債券です。

 

株式/債券/リートへ投資が5%という今の日本人平均資産ポートフォリオは「中長期で資産形成するのに効率が悪い」と言わざるを得ない状態です。5%は低すぎる、、、かと。

 

結論としては、

今一度、自分の金融資産のポートフォリオを把握してみましょう。

どの資産にどれだけ投資しているのが冷静に捉えることが重要です。

 

すでに住宅を購入して、保険にもガッチリ入っており、すぐにはポートフォリオを組みなおせない状態のこともあると思います。そしたら、少しづつポートフォリオをシフトすることです。保険の満期のタイミングで見直したり、持っている預金から株式/債券への積み立て投資を始めたり、「塵も積もれば山となる」方式で変えていけば中長期では、もっとお金が殖えるようになると思います。

 

中長期的にお金が殖えるようにバランスよく投資する。これが、普通の人の投資の王道の前提として必要です。

 

まだまだ、よもやま話です。次は、テーマ株!

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