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読書 マーケティング 「ジョブ理論」 

今日も、読書感想です。

 

テーマはジョブ理論。マーケティングお勉強の一環です。

 

読んだのは下記。

www.amazon.co.jp

 

この本を1文で要約すると「顧客が持っている片づけたいコト(ジョブ)をしっかり理解して、それを解決する商品を提供しましょう」です。3つに分けて本の内容を整理します。

 

1.顧客は片づけたいコト(ジョブ)を解決するために商品を雇用(購入)する

「人が何かを買うのは、何か片づけたいコトがあるから」というのがこの理論の基本概念です。例えば、バナナシェークを買うのは、ドライブ中の手持無沙汰を解消したい、小腹がすくのを抑えたいから。手がべとべとになるスナックや両手を使うバナナなんてものではダメ。コーヒーだとお腹が満たされない。だから、バナナシェークが一番、朝の通勤で1時間以上ドライブする顧客のジョブを片づけられる、と理論が展開されます。

 

2.プロダクトでなく、プログレス(進歩)を求めている

人は別に何かの商品(モノ)が欲しいわけでなくて、何か成し遂げたいコト(苦心、障害、間に合わせの解決)を求めていると著者は考えています。なので、時にはメーカーの思いもよらない使われ方で商品がジョブ解決のために使われていることもある。例えば重曹。もともとはお菓子作りで売っていたのに、メーカーの意図していなかった掃除というジョブ解決で使われて、大ヒットした。

 

3.顧客のストーリーつくる

顧客が体験するであろう、具体的なジョブ解決のストーリーを思い描くこと。購入に至るまでの時系列の心理的、社会的な状況の中で、顧客が経験するであろう心理的な障害、葛藤や達成の喜びなどをイメージすることで、その商品・サービスが「どんなジョブ」をよく解決できるかを明確にする。或いは、どんな商品・サービスならジョブを解決できるかを考える。このストーリーの発見こそ、マケターがやるべき仕事である。

 

ということで、本にはもっといろいろな内容ありますが、要点ををまとめました。

 

マーケティングとは何か?という視点から関連書籍を読んできますが、クレイトン・クリステンセン氏がここで語るのは、「ジョブが何かを見極めるコトこそ、マーケティングの本質である」ということです。

 

ジョブというのが、いわゆる「ニーズ」とは少し定義が違うようです。ニーズは「顧客が明確にイメージ出来ていて求めているもの」なのに対して、「ジョブ」は「心理的・社会的な背景の中で顧客に生じている困りごと」のようです。

 

顧客の購買動向を数値で分析して追うよりも、顧客体験を深堀することでそのジョブを見つけ出す方が「商品・サービス」の価値を発見することができるというのが、ジョブ理論の背骨になっている思います。いってしまえば、よく言われる「顧客の立場になって考えましょう」というやつですね。ただ、クレイトン・クリステンセン氏の理論はこの先に行っていて、「今まで見えてこなかった価値」を見つけることに焦点を当てています。そして、「無消費」や「出来れば避けたいコト」といった隠れているジョブにも切り込んでいます。

 

翻って、自分の商売で「なぜ私の商品を顧客が雇用しているか」、2時間ぐらい悩みましたが、答えが見つからず。。。なんでだろうー。品質、デリバリー、価格、サービスとかいろいろな条件がありますが、どれか一つが決め手になっているというよりも、複合的な要因で顧客のジョブを満たしているように思います。

 

で、そもそも顧客のジョブは「面倒なことはしたくない」「遅延とかのリスクは避けたい」「マニアックな商品だから高くなければ、そこそこの品質ならまぁお任せでいいか」といったこと。どちらかというと、面倒なことを回避してあげることが、顧客が私の商品を雇用している理由だろうなぁ。

 

そうなると、やっぱり「そこそこのお値段で、面倒は何でも引き受けます。もう、心配しないでね」 というポジショニングでやっていくのがいんだろうなぁと思う今日この頃。

 

毎度のグタグタになってしまいました。。。では。