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動物農場 読書感想文3

動物農場をもとに読書感想文の方法論を考える3回目。

読書感想文は、本を読んだうえで視点を持って自分の意見を展開しましょう。
視点を持つには、登場人物、結論、本の背景に焦点をあてるととっかかりやすいです、
で、その例を1つ挙げたのが前回の第2回まででした。

さて、今回は読書感想文の上級編として、感想文に磨きをかける技をご紹介します。
ずばり、「分かりやすい論理展開をする」です。当たり前すぎて、すいません。が、おそらく高校生以下では意外と意識されていない、か、できていないことが多いです。なぜなら、わかりやすい論理展開をする文章(要は論文とか)を書く練習をしたことがないからです。また、特に義務教育(中学まで)では自分の意見を伝える論理展開についてはあまり教えていないと思います(私の記憶の限り)。この型をきっちりと意識して文章に落とし込めるとグッと感想文がわかりやすく、かつ、知的な文章になります。


早速、「分かりやすい論理展開をする」型をお伝えします。実は特別なことでなく、欧米では繰り返し、小さいころからこの型を教え込まれています。また、文章を読むときにもこの型を意識して読解させられています。なぜなら、この型を頭に入れておくと格段に読むスピードと理解力が上がるからです。

型Ⅰ;1)結論・意見、2)理由、3)事実、4)まとめ
型Ⅱ;1)全体の流れ、2)結論・意見、3)理由、4)事実+意見の繰り返し
型Ⅲ;1)前提+結論の一部、2)理由・事実、3)結論・意見、

出現率はⅠが圧倒的に多いです。すべてに共通していることは、言いたいことを先にいえということです。結論・意見は先に立てて、それを理由と事実でサポートして最後にもう一回まとめるパターンです。物語の基本である起承転結とは真逆です。

そして、読書感想文を書く時も上記の型に当てはめるように意識してください。一番初めに言いたいことを言ってください。或いは、言いたいことの「問い」を冒頭に出してください。そうするとその感想文を読む人(多くは、先生)は何が言いたいのかをはじめに理解して、全体の流れを意識しやすくなります。また、その後、事実と理由が記されるので納得しやすくなります。

もっともよくありがちな感想文は「〇〇のところは、こう思いました。××のところは非常に△△と思いました」というやつです。責めるつもりはありませんが、これだと「思ったこと(意見)」がぶつ切りに出てきて、全体を通じてなにが本当に言いたいことなのか、なぜそう思ったのかが伝わりませんし、稚拙な印象をぬぐえません。


繰り返しますが、型にはめてください。読書感想文は、自分の意見をわかりやすく文章で伝える練習です。いい感想文とは、本を読んだ上で、わかりやすく本/物語に対する自分の意見を展開できている文章です。多感とか、感性が優れているとか、文学的才能があるとは、通常であれば必要ありません。うんうん悩まずに夏休み早々に片づけてしまってください。

 

動物農場の要旨を3分でつかみたい方はこちら

primereadingbook.hatenablog.com